THE KINGエルヴィスならではの聴くほどに味が出てくる名唱!
KENTUCKY RAIN
雨のケンタッキー

 
七日間というもの独りぽつちで
 幾つもの町を探し歩いた
 あの晩 手を伸ばすと
 君がいなくなっていた

 なぜ、君が去っていったのか
 分かっているのはただ
 もう一度戻って来てほしいことだけ

 だから 僕は雨の中を歩きつづける
 親指を突き出してヒッチハイクしながら
 この淋しいケンタッキーの裏通りを
 あまりに長く 君を愛しつづけてきた
 僕の愛は強すぎて
 君なしでは生きられない
 まして 何がいけなかったのかも分からぬままでは

 ケンタッキーの雨が激しく降りしきる
 前方には さらに別の町がつづく
 その町も 僕は歩いて進む
 靴に沁みこむ雨を感じながら
 ひたすら君を探し求めて
 ケンタッキーの冷たい雨の中を
 ケンタッキーの冷たい雨の中を

 雑貨店の外の
 ベンチで休んでいた
 白髪ヒゲの老人たちに
 君の写奥を見せた
 彼らは言った うん確かに この女を見たよと
 けれども、その記憶はあいまいで
 あれは昨日だったか
 いや待てよ 一昨日だったかも

 やっと説教師の車に
 乗っけてもらった
 こんなに冷たい暗い午後に
 一体 どこに行くのかね、と彼は尋ねた
 車は 雨の中をひたすら走る
 彼は 僕の話にじっと耳を傾け
 別れ際に 彼女が見つかるようにと
 祈ってくれた

 ケンタッキーの雨が激しく降りしきる
 前方には さらに別の町がつづく
 その町も 僕は歩いて進む
 靴に沁みこむ雨を感じながら
 ひたすら君を探し求めて
 ケンタッキーの冷たい雨の中を
 ケンタッキーの冷たい雨の中を
 
 ケンタッキーの冷たい雨の中を

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