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自律型マネジメントは、今後ますますその重要性を増します。
自主的な活動は個人の主体性によるものなので、高いモチベーションによる行動から、高い成果も期待できます。そこで自主的な活動を個人に求めるトップ、幹部は従来から少なくありません。
しかし、観念として自主的な活動を促す心情は理解できても、組織である以上、個人が「自主的」「主体的」に勝手な行動をすると組織活動は破綻します。
「自主的」「主体的」はチームワークを理解した上でなければ「言ってることとやってることが違う」と部下の不満になり、逆にモチベーションを引き下げる原因になります。
「報酬について」でもご説明したように 、報酬の考え方を正しくすると、上司から職務が明示されない限り、部下は報酬を入手できないものです。
上司も部下も、 それを考えなくてすんでいるのは。昨日のようにしていれば給与がもらえるという暗黙の了解があるからです。
但し、このやり方には大きなリスクがあります。
部下にすれば、これが仕事だろうと思うことをやっていればいいという間違いが生じるからです。
このような状態で目標が達成されるのは稀なので、管理者にとって好ましい状態ではありません。
これが原因して、管理者も部下も四苦八苦しているケースが後を絶ちません。
その解決策として部下に「自主性」「積極性」を求めるひとが少なくありませんが、これでは好ましくない現状をさらに強化させてしまうことになります。
原因は、命令・指示が正しく行われていないからです。
目標はあるものの、計画がほとんど機能しないのは、部下の意欲以前に命令・指示が正しく行われていないからです。
「なにをどのようにしていいのか、よく分らない」のです。
それを批判するのは簡単ですが、現実に分らないのであれば、分るようにすることが仕事として重要なのです。
命令について考えてみましょう。
業務命令には「命令」と「指示」の二つがあります。
命令と指示はどう違うのでしょうか?
命令とは達成すべき目的を示すことです。
指示とはやるべき手順を示すことです。
日常的に目標を達成するために、「命令」と「指示」を正確に伝えなけれななりません。
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管理者には命令でもいいですが、
一般従業員にはやるべき手順を明示した指示をします。 |
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自律型マネジメントを定着させようとするなら、
この基本は抑えておく必要があります。 |
上司と部下の関係
そもそも、部下を持つ管理者と一般従業員の違いはなんでしょうか?
この違いが分らないまま、あるポストにつけた部下をつけたりする会社があります。
「ヨソもこんなふうにしてるから」
これでは自らチームワークを破壊しているようなものです。
プロジェクトチーム」と言いますが、それはあることをひとつの単位にして思うような結果を出す仕組みです。企業内を横断的な編成にしたり、任意にピックアップした編成にすることが多く、通常の編成では追いつかない場合に編成するチームです。
これと同じくすべてのチームには明確な目的があります。
管理者はチームを動かす立場にあるので、命令・指示が欠かせません。
一般 従業員がもし、自分に命令・指示していたらチームは破綻します。
つまり管理者は全体のコーディネーター、オーケストラの指揮者と同じです。
「本人を信頼していたので、命令も指示もしませんでした」は 言い訳にもなりません。
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上司は、
目的を達成するために、チーム全体を調和して動かせるひと
部下は、
上司から命令された目的を達成するために、上司から指示されたことをやり遂げるひと |
つまり、上司と部下の関係とは「手続き」の関係なのです。 |
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システマティックに活動する大企業では本来この意識が徹底され、風土になっているものです。
デメリットの側面が強く表出したときに「官僚的」といった表現がされますが、手続きだけで機能していく仕組みは立派としかいいようがないものです。
たとえば、昼は来客の歓待 、夜は接待、その間に会議というように過ごしていても組織として機能しているのは手続きが正しく行われ機能しているからです。
それができる人材を集め、育成し、機能させていく。
中小企業は少し違いますが、成長するには、手続きで機能することを志向します。
ところが、上司と部下の関係を「手続き」と認識せず、「自主性」「やる気」「経験不足」といったキーワードで片づけてしまいがちです。言うよりオレがやった方が早いと部下を批判しながら、部下ができることを自分が忙しくすることで自己満足に陥っているひとが少なくない。あるいは逆に「育つには時間がかかるものです」と本人任せにしている場合も少なくない。
この判断ミスは、「組織」「チームワーク」「部下との関係」「報酬」などの定義づけがまちがってしまっているからです。
では、大企業では正しい定義づけが浸透しているのか、というとそうではありませんが、問題にならないのはそれを凌駕する組織力があるからです。
ところが中小企業にはそれがないのが一般的です。
だから人間力がそのままダイレクトに反映される。
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人間力(マンパワー)とは、
正しい定義づけが実行できる力です。
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●部下にすれば、上司から職務が明示されない限り、報酬は入手できません
●指示とは「部下が報酬を入手するために、上司が行う、最初の手続き」
●指示とは、指示通りに義務を果たせば、企業の目的が達成されるものでないとなりません
報告の意味
●報告はおまけではありません。
●部下は報告をして、「結果の承認」を受けない限り職務を果たしたことにはなりません
●結果の承認」を受けていないので、当然、報酬は入手できません
●部下が報告し、かつその承認を受けることは、職務の最終段階の手続きであり、職務の一部です
●提出文書で全項目記入なし、期限内到着しない場合は、「職務放棄」という意味になります。
●報告とは職務を遂行したことを本人が証明する手続きです。
穏やかな性格の方が、職務上、命令・指示を出すに当たって、遠慮がちにされている場合が少なくありません。
その職位に立たれるまで、努力もされたと思うのですが、命令・指示がうまく出せないために内心お悩みです。
「どんな言い方したらいいのだろうか?』とよく質問を受けますが、命令・指示した相手がその内容を実行できるように伝えるのを優先します。
命令 ・指示は技術であると分かっていたら、性格の問題として悩まなくてすみます。
必要なのか。技術の習得です。
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「上司の人間力」には、このスキルが不可欠なのです。
でないとチームは機能せず、停滞あるいは全滅します。
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指示とは
●企業目的実現のための決まりが「指示」です
●不完全な指示によるトラブルが多く発生しています
●職位委任を受けた人が、職位ごとの指示(責任)を、職務と作業の形に細かく分類し、さらに翻訳して部下に伝えるのが、「指示」です
●勤務という言葉の意味は「労働時間帯は仕事上の指示通りに仕事をすることが約束済み」
●勤務とは銘々が勝手に身体を動かしていれば良いというものではありません
●指示通りに各従業員が確実に仕事を果たすと企業目的が実現されるという約束が組織のルール
●指示そのものが嫌だというのは、ドロップアウトでしかない。
●働く側からすれば、上司が指示を完全な形で出してくれなければどうにも動けません
●マニュアルとは完全でない言葉のやりとりを防止するためのものでしかない
●言葉のやりとりは10回やれば10回とも違う。
命令・指示の技術
指示が出来るようにするためには
●手順明示が出来なkればなりません
●指示者が、その作業をマスターしていないと手順明示が出来ません
●科学していること、科学することが必要です
●手順明示が出来ないと「倫理的表現」「道徳的表現」でごまかすようになります
●手順明示が出来ないと「逃避」します、逃避が続けば「退行」します
命令・指示を出すためには準備が必要
指示を出すには以下の準備がなされている必要があります
●部下の内の誰に
●どのような種類の作業を
●どのような順序で
●いつ出すか
●指示の準備をしたものの、現実には状況によって修正が生じるので、修正した指示を出す
命令・指示を出すことが、管理者の本来の仕事。
●上司が部下に指示をするのが職務の基本であり、
●それをさておいて、他にするべき仕事があるとか、問題があるというのは「詭弁」でしかありません
●指示によって、部下に作業をさせるのが、
●部下を持つ管理者の仕事であり、
●そのためのプランニングと刻々の変更こそが職務の「本体」部分です。
命令・指示は技術です
●指示は「技術」であるという認識が必要です
●技術はトレーニングし、研鑚するもの、研鑚すれば腕は向上します
●会社内に「指示は技術」と位置付け「天賦の才能」の領域にしてはいけません
●指示者が意識し、修得しょうという姿勢が必要です
命令・指示と報告は組織の価値観と一体であるほど、その力を有効に発揮します。 |
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白珪尚可磨
完全無欠の貴重な玉でも、さらに磨き続けるべきである。白い玉はまた磨けばいいが、言葉は黒く汚れ易い、つまり言葉を誤ると改めようがない指示・命令にこれでよしはない。
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