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エルビス・プレスリー サン・ストーリー
ザッツ・オールライト
THAT'S ALL RIGHT

とても素晴らしいイントロだ。ギターの弦の中に宇宙がある。永遠の5秒間だ。シンプルで、セクシーなイントロだ。そして一番大事なことだがここには人間がいる。ヤッホー!と叫びたくなるイントロだ。
エルヴィスが走っている。何に向かっているのか、誰にも分からない。だから素晴らしい。ビルのべースがビルにも分からないままに飛び出している。スコティが追いかける。きっとスコティにも行く先は分からない。スコティの電気仕掛けの弦からはキューピットが放たれる。
ロビン・フッドが放った矢が林檎を貫いたような正確さで、それはエルヴィスの肩に舞い降りる。キューピットはお尻を「ママ」に向けて切な気な声に合わせて踊り出す。まったく泣かせてくれる。

ついさっきまでスコティは、投げやりになりかけていた。ビルも、多分明日は昨日と同じのように思えただろう。いやもしかすると明日は3日前より悪くなると思ったかも知れない。サムは頭を抱えていた。
エルヴィスはその敏感な神経でスタジオ内の冷たい空気を感じた。空気を切り裂くものが必要だった。信じられないほど素晴らしいイントロだ。一体どんなふうに弾けばこんなサウンドになるのだろう。「そうさ、もういいんだよ。オレには向いていないんだ、きっと、迷惑かけたね。終わりにしょうぜ。」こうして素晴らしいイントロは始まったのだ。

それでいいんだ、ママ
それでいいんだ、あんたのためにも
それでいいんだ、ママ
あんたの思うようにやりなよ

だけど、いいんだよ 
いいんだよ 
もういいんだよ、ママ
あんたの思うようにやりなよ

オレのママは言ってたよ
パパもオレに言ったさ
息子よ、お前が夢中になってるあの娘は、お前のためにゃならないよって

だけど、いいんだよ 
いいんだよ 
もういいんだよ、ママ
あんたの思うようにやりなよ

オレは町を出てくいくよ、ベイビー 
確かに町を出て行くよ
オレがあんたの家のドアの回りをウロついて
困ることもないさ

だけど、いいんだよ 
いいんだよ 
もういいんだよ、ママ
あんたの思うようにやりなよ

De de de de de,de de de de de
あんたの思いやりが必要だったんだ
もう、いいんだよママ、
どうだっていいんだ。

この曲でエルヴィスの言ってる<それでいいんだ、ママ>はサム・フィリップスのように思えてならない。

ママーーーーサム・フィリップス
君(ベイビー)ーーーースコティとビル
ドアの回りーーーースコティのギターとビルのベースから弾き出されるビートな音の回り

I need your lovin'に続くThat's all rightに集約されている諦める者だけが知り得る痛さやAnyway you doのAnyway が驚かずにはいられない悲しさで響いてくる。何度も何度も心の壁にエコーしたAnywayだ。
スコティとビルは追いかけて自分たちの町から飛び出した青年をつかまえた。サムは3人を出迎える。
ありがとう、スコティ、ビル、サム、あなたたちがいてくれて。

エルヴィスははっきりとした手応えをもって自分の居場所を見つけたのだ。丁度その時、スコティとビルは自分たちがこの町から追い出されると思った。エルヴィスは「オレは、いてもいいのか」って確かめるように身体を解放して絶唱する。スコティとビルは「オレたちはいられなくなるぜ」と力いっぱいに弦を弾く。
そしてエルヴィス・プレスリーはキューピットをポケットに忍ばせてデビューした。

しばらくしたら、メンフィス中にDe de de de de,de de de de deは届いてた。

De de de de de,de de de de deってなんだ?
一体なんて言ってるんだ?スコティとビルとサムには分かったのだろうか。
メンフィスの住人は分からないままに呪文を唱えるように口走っていたのだろう。

エルビス・プレスリーのサンライズ

エルヴィスって人は、輝かしいキャリアのわりには「語録」というものが極端に少ない。あってもあまり個性的な意見というものは少ない。つまり「自分」を話さなかったのだ。心の露出の大半は歌で表現されている。コメントは信用できない。嘘をつくわけではない。ただそういう表現をしなかっただけだ。
<ハートブレイク・ホテル>からの一連のビッグヒットに対しても「偶然」というような言い回しだ。しかし<冷たくしないで><ハウンド・ドッグ>の自信にあふれたパフォーマンスはどうだ。数多いテイクに何度も、しかもいろんな角度から耳を傾けリリースするものを選ぶ根気は偶然ではない。ステージのアクションも「身体が自然に動く」と言ってるがあきらかにやりすぎだ。確信犯だ。(自然に動く状態は『1968年のシット・ダウン・ショー』で見ることができる)しかし言わない。何でも言葉にしてしまう人もいれば、そうでないない人もいる。エルヴィスは自分の思うことを何でも言える人でもないし、言いたくはないのだ。火の玉男、ジェリー・リー・ルイスなら「どうだい、いかしてるアレンジだろう。オレでなきゃこんなこと思いつかないぜ!」ッて言うだろう。

自分を試しにサン・スタジオを初めて訪れた時も「母へのプレゼントにしたい」というようなことを言ったことになっているが、コレも「オレみたいな者が録音するっておかしいでしょう?そうだろうけど、母へのプレゼントなんだから」といった調子で出た言葉なのだろう。「<ブルームーン>の歌詞を知らなかった。」ーーーエルヴィスならではコメントだろう。それはそれだけエルヴィス自身の手が熱意をもって加えられていることを証明している。特にデビュー前後ではエルヴィスが情熱をもってやり遂げればやり遂げる程反対に率直に表現していない。嘘をつかなくていいところで嘘をついてしまう。みんなそれにいっぱい食わされる。とっても重要なことだがその嘘には悪意のかけらもない。育って来た環境の影響で自分に対する自信をもてなかったせいで、率直に表現しない習性が身に着いてしまっているだけだ。
才能の凄さを評価している者には、まさか当の本人が自分を卑下しながら語っているとは考えもしないし、信じがたいことだ。

エルヴィスはその場の雰囲気で計算して編曲している。「芸術」と呼ぶにふさわしい熱意をもって取り組んでいる。そしてその行為を隠している。自分を解放し隠す行為をくり返しながら、前進している。サンのセッションではそれが発見できる。自分を解放した後に何でもなかったんだよというような風情で笑ったりしている。<ミステリー・トレイン>のように!
本当にサンのセッションは信じられないくらいに素晴らしいのだ。ロックンロールの真髄がある。つまり、ひとりの人間が自分そのものになっていく過程が完璧なまでにとらえられているのだ。精霊が躍動しているのだ。

サンで録音されていた奇跡的なドキュメント『ミリオンダラー・セッションズ』ではエルヴィスは自信をもって同期生をリードしている。当時飛ぶ鳥を落とす勢いのロカビリー連中にあって、エルヴィスは飛ぶミサイルを落とす勢いだった。ここでは身体と心が解放され一体になった生命の輝きが聴こえる。「子供のような無邪気さ」にようやく辿り着いたのだ。
それはいまもこの地球上に暮らす人に無言のままに言葉以上の確かさでメッセージを送り続けている。「自分のままでいいんだよ」とーーー「自分を信じるんだ」とーーーー人間への永遠のメッセージだ。

エルヴィスの「表現の仕方」のおかげでその才能は天性のものと解釈している人が多い。そこでビリー諸川さんのような人が「そんなわけには行かないだろう」と科学する。
そこでピエロは研究書『50年代のエルヴィス全曲』のドアを開く。おっと!やっぱり、<THAT'S ALL RIGHT MAMA>のイントロに感嘆印ではないか!ビリー諸川さんはきっと心優しい人なんだと勝手に納得してしまった。
-----------THAT'S ALL RIGHT、そう言い放つエルヴィスは永遠の透明さで歌っている。

Well that's all right, mama
That's all right with you
That's all right, mama
Just anyway you do

* Now (Bat) that's all right
That's all right
That's all right now, mama
Anyway you do

Well, my mama she dose told me
Papa done told me too
Son, that gal you're foolin' with
She ain't no good for you

*Repeat

I'm leavin' town now, baby
I'm leavin' town for sure
Well then you won't be bothered with me
Hangin' 'round you door

I need your lovin'
That's all right
That's all right now, mama
Anyway you do

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