愛ピのエルヴィス・プレスリー コレクション
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ポール・ウィリアムズのエルヴィス考
このレコードには、精霊があふれている
<ハートブレイク・ホテル>

 

1966年、17才でロックンロールマガジン<クロウダディ>を創刊したポール・ウィリアムズが選択したロック100曲のひとつとして<ハートブレイク・ホテル>を挙げている。
彼の判断はあくまで彼のものであるが、
それにしても<ハートブレイク・ホテル>に対する感想は「畏怖をおぼえさせる」ほどのものだ。


えらい哲学者さんよ、いつも陣取っていられたら、なつかしがることもできないじゃないか?こう歌った人がいる(シャーラクンズのダン・ヒックス)。ぼくがこれを書いているいま、エルヴィス・プレスリーはアメリカのマスコミやアメリカ的意識(とか呼ばれるもの)のいたるところに存在し、その遍在ぶりを皮肉る冗談にさえうんざりする。
マリリン・モンローがその死後にセックスにまつわる存在として神格化されたように、エルヴィスの場合にもロックンロールにまつわる存在としてこうした神格化がおこなわれた。

コミュニケーションが売買によっておこなわれる社会では、象徴的イメージがものをいう。ザ・キング・オブ・ロックンロールの作品を聞くことより、そのイメージを崇拝することのほうを重要とする傾向がある。

それに、エルヴィスがほんとうの意味のロックンローラーであったのはほんの短い期間、カントリー・ミュージックの卵から、商業的なポップ・シンガー、そしてせつせつと歌うスーパースターに到る旅のとちゅうの短期間だけだった。事実、エルヴィスのヒット作のほんとどがバラードだ。とはいえ、エルヴィスのロックンローラーとしての功績は大きい。彼によって初めて、白いアメリカにロックンロールがもたらされた。彼は、越えてはならない線を越えてたいまつを持ちかえったプロメテウスなのだ。

たとえそれが、通りをすこし行っただけのピッグ・ママ・ソーントンや、カール・パーキンズのご近所から火を借りてきただけのことだったとしてもだ(さらに、公平にいえば---エルヴィスはいくつかのすばらしい作品で、借りてきたものに大量の独自の炎をつけくわえている)。
そして彼の突破口となったレコード・いまもロックンロールの名盤特有の、ぞくぞくさせる力と風格と神秘(死んだエルヴィスがどうしたこうしたという類の話ではない。念のため)を響かせつづけているレコード、それが<ハートブレイク・ホテル>だ。

<ハートブレイク・ホテル>は、メンフィスのサン・レコードでのすぐれたレコーディングのあと、エルヴィスがRCAに移って初めてレコーディングし、初めての全米ヒットとなった作品だ1956年春、8週間一位をつづけた。じつにすばらしい構成のレコードだ。作者はメイ・アクストンとトミー・ダーデンで、最初からエルヴィスのヒット曲をつくるという意図でつくられた。新聞に載った「ひとりで寂しい通りを歩きます」という遺書を残して自殺した人の記事がヒントになった。人間の感情を場所におきかえて語るというアイデアは、つねに成功する。歌詞はカントリー・ミュージックの歌詞にある巧妙さとR&Bの簡潔さの両方を備えている。そしてサウンドは……。

この歌の力は、強烈な親近感、つまり聞き手の耳と心のすぐそばで語っているようなエルヴイスの声にある。その声は聞く者の心に侵入し、聞く者を包みこむ。そしてアレンジャーは恐れずに最強の切り札を出して勝負をしている。最初の行は伴奏なしで歌われ、最後の二拍、ピアノのふたつのコードが区切りを入れてそれを強調する。絶妙だ。アカペラの歌、ピアノのババンという音、もう一度アカペラの歌、ヴァースでいつもこの形がくりかえされる。

コーラス部分では、美しくて寂しいウォーキング・エレクリック・ベースの音だけをバックに歌う。とてもリスクの大きな方法だ-そうした飾るもののいっさいない状況に耐えられるのは真に偉大な声だ。そして効果は絶大だ。二番のコーラス部分の最後で、かすかなギターがはいってくる。そのあとベースの音が、ほとんど聞こえないくらい小さな音のドラム・ビートで補強されている(とぼくは思う)。三番のコーラス部分では、べ-スに、味わい深い高い響きのピアノがくわわるが、ヴァース部分は、それまでとおなじ隙間がたくさんある音のままだ。そして四番のヴァースとコーラスのあと、ドラマティックなインストゥルメンタル・ブレイクに入る。夜を切りさくハード・ロックのキター・ソロ----ハード・ロックと呼べる最初の例と考えていいだろう。

それがすぐにホットなピアノに交替し、ブレイクが完成し、ぼくたちを最終のヴァースヘと誘導する。すごい!畏怖をおぼえさせるほどのすばらしい声。この声を支える演奏をしているのでなかったなら、これほどの大胆で完壁な楽器演奏は成立しなかったろう。このレコードには、精霊があふれている。これをプレーヤーに載せるだけで、部屋がオゾンでいっぱいになる。部屋の天井から、暗く悲しい気分がしたたり落ちる。<ハートブレイク・ホテル>で聞ける声、それは即席の親友の声だ。これから何か大きなことが起こるぞ。その声はとても親密に、忘れがたい方法で、そう予告している。

 

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