仕事ってどうやって決めていけばいいのですか？　　

 

わたしはステージでターザンのように歌い踊るブリトニー・スピアーズも好きだし、パンクフリークのように髪をとんがらせたキャメロン・ディアスも好きだし、田舎道で割れた茶碗を抱きしめて泣いていたチャン・ツィイーも好きだし、マーガレット・サッチャー元首相も好きです。

こうなると、わたしの好みはどんなタイプなのか、自分でも判りません。
それは彼女たちが作品によってキャラクターを演じ分けていて、好きな時、何でもない時が、バラバラに整理される機会もなく、自分の好きな印象だけが気持ちの奥に沈殿しているに違いないからです。

どうすれば自分の好きなタイプを知ることができるのか、もしこれから結婚をしょうとする者なら切実なテーマにもなります。

でも、積み重ねたなかから、ステージで歌い踊るブリトニーは好きだけど、スチール写真のブリトニーに興味はない、映画俳優としてのブリトニーはもっと興味ない。
コメディのキャメロン・ディアスは好きだけど、ドラマのキャメロン・ディアスは好きじゃないというように整理して行くと、心のきれいなお茶目で元気な女性が好きということが判ってきます。


でもこれは序の口でしかありません。
人生を共有しようとしたら、価値観とか仕事とか、重要なことがまだまだあります。
ある一面の魅力に惹かれて、しかもそれが結婚生活に大した価値を持たないものであったなら、容易に空中分解にすることだってあり得る怖ささえ感じます。どうしょうもない仮想を少しでもリアルなものにして自分の前に引き寄せるには、バラバラな妄想をひとつひとつ積み上げていくことで、砂漠の蜃気楼のような朧げなミューズは輪郭ととも思いもしなかった微笑で、道しるべの傍らに姿を表す可能性は低くはないように思います。

たとえば、
● この女優のこの役のここが好き
● この女優のあの作品のこの場面が好き
● この女優のこの仕草、態度、表情、セリフが好き
● この女優のこんな仕事をこんなふうにしているのが好き

などなど気になる要素を直感で書き出していくことで、幾人ものスクリーン上のミューズの束はやがて、ひとりのひととして、鮮明な輪郭を表す可能性があります。

自分にふさわしい仕事を選ぶのも同じ要領です。
仕事をする上で、自分の心地良さを探す作業をします。
心地良さは、モチベーションが高くなる決定的な条件だからです。
心地良いとき、そこから離れたくないと思います。
そこから離れたくない思いをもって、離れなければ、イヤでも時間を主体的に使います。
没頭した状態で時間を使えば生産性はあがってきます。（生産性をあげるのは、成功の条件です）
どこに向かうのか、どのように時間を使うのかという問題は知識を越えて感覚で解決します。
ほら、すでにあなたは答えを持っている。
ドラマなんかでもいいので、いろんなサンプルから自分の心地良い空間を探します。

● このひとの生き方のここが好き
● あの仕事のこんな時間が好き
● あのひとの時間の使い方
● あのひとの生活場面のここが好き

などなど気になる要素を直感に聴いて、書き出していきます。
たとえばひとりで作業するのが好きとか、チームでするのが好きとか、
こういうことも大事なことです。

何度もやるほどに、どこを向いたらいいのか、道しるべはこつ然と表れます。
自分はどんな仕事をどのようにするのが向いているのか。自分の志向性をつかんで、その方向に自分を向ける。よくいう趣味を仕事にという発想は、１つの側面にしか過ぎません。
心のきれいなお茶目で元気な女性が好きと言う程度の場合もあります。
これでは、仕事にした途端、幻滅するかも知れません。
心のきれいなお茶目で元気な女性でいるには、相当の努力が必要だからです。
自分の奥さん、仕事にしたら、その努力への責任を自分が引き受ける覚悟が必要だからです。

責任を引き受けることが心地良くなければ、おもしろくなくなるからです。
それでは家庭も仕事も育めない。
だから、どんどん志向性を書くようにします。
それで、１００枚書いたら、１０１枚目になったら、最下位の一枚は捨てる。
優先順位を決めて、セレクトしながら書いていくほど、見えてきます。

 

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