ワーカホリックではないかと心配

自分では仕事が楽しいので、休日も仕事をしているつもりです。しかし周囲の者からは和仕事中毒だと言われます。
仕事が好きなのとワーカホリックとは、どう違うのでしょうか？

「動機」と「態度」が違います。

「ワーカホリック（Workaholic）」つまり、仕事中毒とは、生活に必要なその対価を得る手段である筈の仕事に、生活の多くを犠牲にして打ち込んでいる状態を指す言葉です。

「ワーカホリック」と、仕事好きの違いは何かとよく聞かれます。

仕事中毒である状態と自身の個性を発揮できるものとして取り組んでいる姿には、共通点が多く見られます。
確かに表面的には共通点が多く、両者の見分けがなかなかつかないのも事実です。

「態度」と「動機」に違いが見られますが、本当のところ、ワーカホリックなのか、そうでないのかがわかるのは,自分だけです。
しかも自分を客観的に見て分ることです。

仕事にやる気を出す人の特長は、仕事に対して、ポジティブで、献身的な愛情があります。
反して「ワーカホリック」の原動力は「恐怖」です。

感情的で、時間の使い方にもほとんど愛情がありません。
恐怖に支配されてゆとりをなくしているからです。

ワーカホリックにとっての仕事は、依存症共通の常用性があります。
仕事を、未解決の個人的な問題、たとえば結婚生活、恋愛、子供との問題ある関係など、本当は直面して解決することから逃げる言い訳に使っているのです。

責任をとらなければならないことから目をそらせる手段として利用しているのです。
そこに、仕事をしていないと生きていけないという事態が成立します。

これがワーカホリック、仕事中毒なのです。

でも仕事が楽しいからやっているというなら依存症ではないでしょう。
お酒の場合も同じです。
本当にお酒が好きな人は楽しむことを知っています。
依存症の人にはそれができません。
いま考えるべきでないときに考えてしまうという状態にある場合は危険です。

古代ローマの奴隷のような場合は別にして、現代社会において、仕事はだれかのコントロールされて、強制されて」行うものではありません。

心から仕事を愛している人は、仕事が自己表現になっています。
私たちは一般的に「働きすぎない」ことを奨励する傾向にあります。
それは仕事が私たちの本質から切り離されたものであると思い込まれているからです。

自分と対立するものとしてとらまえているのです。
しかし仕事を通して自己実現賞としている人には、仕事に関わること、難儀することを克服することに日が昇るような精神の高揚を覚えます。

これは日が沈んで休息のときが来るのを待つのとは反対の現象です。

いやいや仕事をする者にとって、平日は非人間的な日であり、日曜日は太陽が輝くような最高の日です。
楽しみながら仕事する者には、平日も日曜日も、毎日が最高の日です。

自分が心から楽しめることを仕事にした人は、難易度の高い問題にぶつかったりしてもひげ出すことはしません。
そのために苦痛を感じることがあっても我慢強く解決にあたります。

その様子を見ている仕事に意欲的でない人は、冷ややかに見るかも知れません。
しかし自分ができることより、できないことに、より強く関心を持つのも、自己実現、自己表現の原動力なのです。

セールスマン、銀行員、医者、教師、ビルの管理人、ごみ清掃車のドライバー、図書館員、大工、自動車工など、どんな仕事であっても、それが自己表現であるときには、海岸に打ち寄せる波に向かって元気いっぱいに光を放つ太陽のような輝きを放つでしょう。