|   ライフスキルを育むマイプロジェクト。
 ライフスキルを身につけることは大事なことですが、重要なのはライフスキルそのものを研究することではなく、目標達成にじぶん力を発揮すること。ライフスキルという技術を使いこなすことであり、ライフスキルという技術を研究することではないと判断したうえで「マイプロジェクト」として取り組むことを推奨しています。
 次のような態度は、ライフスキルのバランスが良い方に発見できる共通したスキルで、タスクをクリアするうえで有利に働きます。
 ●目的志向
 ● 大局を観る
 ● 
                 
                ユーモア
 ●  それでもイエスと言う
 ●  人より優位に立とうとしない
 ●  楽観的(準備を怠らない)
 ● 
                 
                傾聴・聴き上手
 タスク(課題)をスタイル(ゴールデンルール)をもって達成するというやり方を通して、標的ライフスキルを育むようにしていますが、ゲンキポリタンのマイプロジェクトでは、そのプロセスでこれらのスキルも育むようになります。 
    
                ユーモア  
                ひとには三つの心、つまり三つの私がいます。
 ● 親のこころ● 大人のこころ
 ● こどものこころ
 以上、三つの心、三つの私です。 「大人の心」とは理性的な心です。「親の心」「こどもの心」は愛情が絡んでいますが、大人の心は冷静で客観的なのが特長。社会生活を営む上で欠かせません。
 
 こどもの心は責任ある行動を取る上で欠かせない自分です。
 一般に私たちは、大人の態度を見て、「まるでこどもみたい」という表現をします。
 どのような状態を見て、そういうのでしょうか。
 こどもの心は、三つあります。
 ● 自然なこども
 ● 
                  傷ついたこども
 ● 支配するこども
 
 「いまこの瞬間に集中する力」を身につけるには、分離された自分を統合することが欠かせません。
 その統合の実現は、三つのこどもの統合からはじまります。
 
 もともと、ひとはみんな自然なこどもが原点です。
 つまり親の心の原点も、大人の心の原点も自然なこどもにあります。
 無邪気に自己表現する姿には誰しも微笑みを送ります。
 自然なこどもにこそコミュニケーションの原点を感じます。
 
 この自然なこどもが、成長過程で次第に抑圧されますが、入れ替わりに支配するこどもが中心になる場合があります。
 支配するこどもが大きくなるほど、傷ついたこどもも大きくなります。
 その分、自然なこどもはますます居場所をなくし小さくなります。
 
 どうでしょうか?
 社会問題になっているこどものいじめを観るようです。ひとりひとりの内なるこどもが傷つくほど、いじめとなって表出しているようではありませんか。
 支配するこどもとは、自然なこどもをコントロールこどもです。
 
 大人にとっていい子ですが、こどもにとっては自然なこどもを抑えつける悪い子である場合が少なくありません。
 こども自身にも、おとなにも、理想的なこどもとは、自然なこどもと支配するこどもがバランスよく同居している状態です。
 
 これが子育ての重要な課題で、三つのこどものバランスが成長に大きな影響を与えます。
 
 ところが現実には子育てをする親に、それにふさわしい知識がないために、間違った子育てで傷ついたこどもを作ってしまいます。
 ですからこどものいじめをなくそうとしたら、子育てをする親全員が子育ての知識を吸収し、実践することのが最良の手段といえます。
 親を対象に子育てプロセス制度でも設けて、重視する点が多いほど税金を安くするのもひとつの案ですが、それでも自己否定な親の場合、注目されるのが怖くて参加を拒むので難しいでしょう。
 
 余談はさておき、モチベーションを引き出せるひととは、三つのこどものバランスがいいひとのことで、内なるこどもが生き生きと元気な自然なこどもが中心のひとです。
 
 その特長は「ユーモア」のあるひとになって表出します。
 感情的になる場面でユーモアが出るのですから、向かい合っているひとにしたら安心を通り越して勇気を与えられることも少なくありません。
 自然なこどもが元気あれば、ユーモアのセンスは開発されます。
 
 ユーモアには治癒力、擁護、困難を乗り越える力などがあります。
 ユーモアは、細部にこだわり私的な価値を押し付ける無意味で幼稚な厳格さとは対照的です。
 無意味で幼稚な厳格さとは、支配するこどもから発信されるもので、こども時代の真実を、大人になったいまも真実と決め込んでいる硬直した態度となって内外問わず表出します。
 硬直した態度は、自然なこどもを抑圧し続けますので、完璧主義を打ち立て、自らの厳しすぎる要求に応える自信のなさから責任放棄を選択し続けます。
 その裏では支配するこどもの命令に従って真面目さ、勤勉など一般に好ましく受け入れられる態度を身につけますが、主体的でないために併せて犠牲者意識、役割意識を強化してしまいます。
 
 こうして自然なこどもが小さくなるにつれ、遊び心を失いユーモアのセンスは失われます。
 遊び心を失いユーモアは支配するこどもにとって、邪魔な物でしかないようです。
 自然なこどもは、厳しいけれど保護してくれる父親、やさしいまなざしで擁護してくれる母親に救いを求めますが、支配するこどもが許しません。
 支配するこどもは、両親のもっとも“良い子”である場合が大半だからです。
 
 つまり支配するこどもを変えることが「統合」のはじまりなのです。
 ユーモアに困難を乗り越える力があるのは、どのような局面でも「自分はOK(自分はできる)」のイメージを創れるからですが、その源泉は厳しいけれど保護してくれる父親、やさしいまなざしで擁護してくれる母親からなる両親の「おまえはいい子だよ」の励ましの心を受け取るからです。
 
 支配するこどもには、これがなく、絶えず「おまえは悪い子だよ」と傷つけます。
 つまり支配するこどもは、“自然な良い子”ではなく、抑圧による主体性のない良い子だから問題なのです。
 良い子であるための引換に主体性を手放したのです。
 その経験を自分のみならず、他者にも要求し出すと、犠牲者から加害者に変わった問題児でしかありません。
 
 ユーモアは、モチベーションを引き出す人に欠かせない要素です。
 どのような状況にあっても、ユーモアに接すると、つらい状況でさえ取るに足らないことだと思わせる力強さがあります。その力によって希望が湧いてくるからです。
 
 ハリウッドが量産するアクション映画の主人公は、これ以上ないという危機の場面で、ジョークを飛ばします。
 主人公のタフさを表現するとともに、大丈夫、きっと乗り越えられるというメッセージを発信することで観客に共感と好感を与えていて、観客は拍手喝采します。
 それは幼い頃から求めてやまない自画像に他なりません。
 
 笑いは身体的な病気に対しても効果があります。
 開放的で周りの人との結びつきを強くします。
 しかし周りの人を傷つけるような笑いもあります。
 それはユーモアではなく、品位の問題にも及ぶ注意するべきものです。
 
 時折、 自分で自分を笑い者にして笑いを誘うジョークを使う人がいます。
 馬鹿げた失敗で、人の笑いを誘い、自分をバカにさせるパターンですが、この裏側には躁と鬱が潜んでいる場合があります。
 慢性的な不快感が引き起こしていることから出る態度で、ほとんどの場合、自己実現を阻止する態度です。
 モチベーションを引き出す立場にある人には、同調しない冷静さが求められます。
 もし笑ってしまった場合には、同調したことになり、相手の自己否定(私はダメな奴だ)を認めることになるので、笑ったことを取り消す態度をとり、けじめをつけるようにします。
 自分で自分を笑い者にすることは、それほど良くないことなのです。
 
 自分自身も自分をピエロにするような態度はとらないように気をつけましょう。
 笑い話ですませる場合もありますが、実は心に住んでいる暴力団が暴れているようなものなので気をつけたいものです。
 
 これに限らずその時点での不釣合いな笑いには、なにか意味があるものです。不自然な笑いにおかしいなと思い、売掛金を調査したら、使い込みをしていた事例もあります。
 自分で罪悪感に耐えられなくなってサインを笑いで発していたのです。
 このような判断は原理原則からできるようになるもので、それは数多くひとと接するほど信憑性は高くなります。
 どうしても自分を笑い者にしてでも笑いをとりたい欲求がある場合、寂しかったり、悲しい感情が強くなっている時ですから、その感情をそのまま受け取るようにします。
 
 メモに書くのも対策です。
 併せてどうしたいのか、欲求を書き、そのなかから建設的なものを選ぶようにします。
 
 人間の感情はふたつしかありません。
 ひとつは愛情、ひとつは恐怖です。
 
 どちらにしても自分の感情ですから受け入れます。拒む理由はありません。
 受け入れて、どうしたいのか、どうしたらいいのか、その中からすることを選択します。
 したくないことから選択する理由はありません。
 
 ユーモアは、したいことを選択するのに欠かせないスキルなのです。
 すぐに出来なくても、なにをしたらいいのか、なにがしたいのかを具体的に知ることは、じぶん力を育む手助けになります。
 「こどもの心」から発信される<ユーモア>は、誰に対しても否定の態度がなく、肯定的です。
 毒気はなく明るく朗らかで開放的。
 肯定的なユーモアが勇気を与え建設的な態度に導きます。
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 自分のスタイルを身につける/ゴールデンルール マイプロジェクトで選ぶゴールデンルールは次の7つのなかから選びます。それぞれのルールに、関連するライフスキルを記載しています。
 
 ●自分と周囲の人を尊重し励ます
 コミュニケーションスキル (効果的コミュニケーション ・対人関係)
 
 ● プロセスに注目する  自己認識スキル(自己認識・共感性)
 
 ● 決めたことは責任をとる 
                 意志決定スキル(意志決定・問題解決)
 
 ● できるまでやる 意志決定スキル(意志決定・問題解決)
 
 ● いまこの瞬間に集中する 意志決定スキル(意志決定・問題解決)
 
 ● 
                理想と現実の差をうめる目標を選ぶ
 目標設定スキル(創造的思考・批判的思考)
 
 ● 感情的な行動をしない ストレスマネジメントスキル 
                (感情対処・ストレス対処)
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                          |  18の祈り ベスト・オヴ・ジャニス
 | ●音楽を聴きながらライフスキルを考える
 ライフスキルとヒッピーは相性がいいようで悪い?ドラッグ撃退の方策のひとつとしてWHOがライフスキルに注目したことを思えばヒッピーカルチャーは敵対的なもの。
 若くして死んだジャニス・ジョプリンも、ジミ・ヘンドリックスもそんな若者のひとりだった。
 ヒッピーカルチャーのコアな部分は、ソローの思想に通じていて、 消費社会への警鐘だった。
 ジャニスを聴きながら、ドラッグのことなんか忘れて、もっと大事なこと。なにが本当に幸福なのかを考えたい。
 感情が歌声に乗って届いてくる。歌っている瞬間にこそジャニスはもっともジャニスだったことを思い出しながら、感情をどう扱うか。 
                              向かい合って考えたい。そして自分も周囲の人も勇気づけることができる行動をしたい、
 
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